想定
今回レハ様はおやすみ。
じめじめした男と、晴れ乞い中の男。
こちらの続きです。
それにしても今回の雨は長い。
もう三日、細いながらジメジメと降り続けて、訓練しないで良いのはありがたいけど、いいかげん鬱陶しい。
神官共も思い詰めたような顔になってきただけど、別にアネキウス様のご機嫌が悪い訳じゃないよね。
むしろご機嫌斜めなのはあのちっちゃい寵愛者ちゃんで。
一体何しでかしちゃったんだろうね、グレちゃんは。

当の本人は、テーブルに半分突っ伏したまま、暗雲そのまま乗っけてきましたと言う様子。
まあここはね、優しいハイラ様ですから?
友人として話くらい聞いてあげるべきっしょ。
何々、どーしたの。
あららーやだなー。
そんな噛みつきそうな顔しないでよー。
心配してんのよ?

え、訓練中?
別にこれと言った話もしてませんよ、至極マジメにお相手仕りましたって。
そーね、初めてまともに顔見たけど、確かにカワイイ顔してるわ、あの寵愛者ちゃんは。
下手な貴族のご令息よかカワイイんじゃないの。
舞踏会なんて囲まれて最後まで居らんないみたいだし。
いやほら、こないだ私交替で入ったからさ。
そうそう。面白いの。
ヴァイル様の周りには女連中が固まって、あの寵愛者ちゃんの周りには男連中がぐるりと。
どっちも現金なもんだよねえ。

あ、気になる?そんな気になる?
グレちゃんこそあんま他にぽやぽやしてるとそっぽ向かれちゃうよ?
いやいや、してたでしょ。
ほら、前の主日。寵愛者ちゃんが来てた時。
まあ分かるけどね。確かにご立派なお胸してらしたから。
またまたー、そんな見え透いた事言って。
ばっちり見てたよ、寵愛者ちゃん。
うん、見てた。
うん、がっつり誤解してんじゃないの。
じゃなきゃ私に声掛けたりしないでしょ。
大丈夫大丈夫。
ちゃんと、貧乳だって貴重な個性だよって教えて差し上げたから。

…ぶつこと無いんじゃない。
グレちゃんが奇跡みたいに間が悪いだけじゃないよー。
だったら早くそう伝えてくりゃ良いじゃない。
ああ…口きいてくんないの。意外と強情なのね。
ええー、ちょっと、何でそんな程度でへこたれちゃうのよ。
どうすんのよ、いい加減雨止めてよ。
いやいやいや、間違いなくお前の所為だから。

ほらほらほらほら、ああもう、早く行ってらっしゃいって。
だーいじょうぶだって。
そう言うのはね、遅らせたって何も良い事ないの。
あ、ほら。今私良い事言ったね。

フェルちゃーん。フェルちゃ、…フェルツ。
暇でしょ?暇なんでしょ?
連れてってやってよ。何をって、これ。
こういうのはフェルツさんのお役目でしょ。
良いから。良いから土下座でも何でもしてくりゃ良いんだって。
はい、じゃよろしくー。

喋らせるとカマっぽくなるのは、何故。